これまでの「災害論」は,即効性あるハード・技術面的なインフラの脆弱性が強調され,災害が契機となる社会問題への関心は低かった.しかし近年のアジア・モンスーン地域の経済成長と社会インフラの遅延は,災害による甚大な被害をもたらし,当該社会の脆弱性が社会問題化しつつある.そこで本研究では,アジア・モンスーン地域で共通して認められた『災害を「利用」するローカルな自然と人間との関係性』を再評価し,従来のハード対策中心の災害論を転換することで,罹災で顕在化した『グローバル問題(離農,過疎)』の発生過程を抽出し,その解決にむけた『相関災害誌モデル』を提案する.
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